無いモノは創ればいい。

 

私は徳島県徳島市で、金型設計制作、機械設計制作、FA(ファクトリー・オートメーション)システム開発、放送支援システム開発などを手がける株式会社松浦機械製作所のトップ兼エンジニアの松浦良彦(まつうら・よしひこ)です。いきなりですが、カタチのあるものなら、私はどんなモノでも造ることができると信じています。それは非常に希(まれ)で特殊な技術や工作機械を持っているからではなく、顧客の要求はそれぞれ個性的で大変複雑で、しかも切実であることを知っているからです。機械は私たち人間の役に立つために生まれてきます。


向き合う心。

 

社訓と言うと大仰ですが、長く仕事をする中で培い、じわじわと確立してきた弊社のモノづくりへの考え方、姿勢を紹介します。それは創業者である、父の生 き方そのものを話すことになるのかもしれません。ただ、そこには時代を超えて学ぶべき心がたくさんあるように思うのです。松浦機械製作所が誕生したのは昭和36年。今から46年前のことになります。父、松浦信一が36歳の折、現本社のある徳島市南田宮のすぐそば、北田宮に 東邦機械製作所として工場を構えたのが始まりでした。小さい頃から変わらない父の印象は、「本当によく働く人だ」ということ。


未来を想うチカラ。

 

社屋から望む眉山や散歩がてら出かける近くの田宮運動公園そして徳島市中央公園など、ふるさと徳島は桜花の花見名所にも恵まれています。桜の花を見てイメージするのは、私の場合、卒業そして入学する学生たちのスガタです。知識はもちろん、人としての成長のチャンスまで与えてくれた学舎に、強い思い入れがあるからかもしれません。このコーナーでは、未来のエンジニアとなるべく、勉学研究にいそしむ学生のみなさんに向けて、エールをつづります。エンジニアといっても、その解釈は広く、機械、電気、土木そしてシステム、情報など、多くの技術者を指しています。


万が一に備え、みんなを楽しませるアイデア。

 

 2008年春に第1回目の開催となった『とくしまマラソン』に、私自ら参加しました。初めてのフルマラソンでしたが、沿道の声援をチカラに走りきることができました。そこで経験した感動や沿道の笑顔やいただいたエネルギーをリアルタイムで伝えたいと感じたのです。これがアイデアのきっかけとなり、(株)松浦機械製作所では、無線LAN移動中継システム・衛星アンテナ対応無線LAN移動中継システムなどを開発。以来、第2回大会から海部川風流マラソンと併せ、レースの模様をライブ中継してきました。そしてここで開発したシステム(自動追尾雲台)は、万が一、携帯電話などの通信網が途切れるような災害時にも役立つことが実証されることになりました。みんなに喜んでもらえるモノこそ、本当の機械のスガタだと思うのです。

 

旅先にて。

 

 私は、仕事で国内国外と多くの場所を訪れます。また、余暇を使ってバイクに乗り、あちらこちら旅することもあります。見知らぬ町や通りで見つけた風景や出会った人の笑顔は、いつまでも新鮮な刺激となって心に残っています。旅先での私の最初の行動は、気に入った床屋を探すこと。そこで落ち着いて町や人の雰囲気を感じ、気持ちが同化していくのを楽しみます。そうやって町を眺めると、魅力的な部分やみんなが求めているモノなのが見えてくることがあります。仕事でもプライベートでも、旅に「無駄な時間はない。」と私は思うのです。旅先から、私が出会い感じた新鮮な出来事を、大切な思い出としてこのコーナーに記録しておきます。