自動車製造のスピリッツを受け継ぐ雲台誕生!

 
25年におよぶ試行錯誤のなかで、ついにわれわれ ()松浦機械製作所が雲台メーカーとして世に送り出せる「雲台 (PRO-120)」が完成した。設計・試作・実験を繰り返し、そこに求めたのは確実な双方向のデータ送受信を可能にする「自動方向調整」機能だった。
 
自動車やヘリコプター、そして船など移動する対象を捉え続け、最適な通信環境を実現する追尾機能を備えた。
 
さらに衛星を自動追尾することで、ビルの間、山の中、海や川などの水上、気候、気温、時間など、どんな環境にあっても、データを送受信できる実際に使える雲台を生み出すことができた。
 
あとは、「どれだけ早く対象を捉えられるか」「自動車への搭載はもちろん人力で運搬できるまでの軽量化」そして「高い耐久性能の備えた強い躯体」の実現だった。
 
それらの答えは、実は、当社のベースである自動車部品の製造技術のなかに見つけることができるものだった。回転するための機構、長期間酷使しても壊れない設計、研ぎ澄まされてきたデザイン、すべてが自動車をかたちづくるパーツの中にいきづいているのだ。
 
これに気づくのに時間が掛かってしまったが、結果として、さまざまな実験によるデータの取得にもつながった。われわれが手にした「雲台 (PRO-120)」は、日本の基幹産業である自動車製造のスピリッツを受け継いだ信頼のプロ機となる。

飛び立つために!


 
雲台に求められているのは、剛性、コンパクト化、方調のスピード、コストパフォーマンスなど多岐にわたる。そこでアイデアをさまざま思考してみる。雨や風、屋外での使用に耐えるために、雲台とアンテナを収納する金属ケース「レドーム」をこれまでは採用してきた。さらなるコンパクト化やコストの抑制に、たとえばテントを利用するのはどうだろうか──こうした考えもひとつひとつ、メモに残しながら、クライアントの要望に応える努力がこれからの販売戦略に欠かせないプロセスとなる。
 
われわれの「雲台 (PRO-120)」が必要とされるケースについても考えてみる。まず最初に思いつくのは、地震や台風、大火災、火山の噴火など万が一の状況で、人命や財産を守るために情報の伝達を確実・スムーズに行う事だ。また、オリンピックや各種世界大会などのスポーツやイベントの会場でも、大容量のデータ通信など何かしらの利用が見込まれる。
 
また、角度の制御が必要とされる空を移動するヘリコプターを追尾する機能や、洋上にある船舶と通信するため距離を出す機能など、考えられるケースはいくらであるのだ。
 
「雲台 (PRO-120)」は完成した。今後は、どのような環境、現場、ケースに投入されることで、その機能を発揮できるのか、さまざま想定することでプレゼンテーションを行っていくことが必要だろう。